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男性用の帯は男帯とも呼び、主に角帯(かくおび)、兵児帯(へこおび)、三尺帯(さんじゃくおび)があります。
巾は約8.5cm〜13cmの帯で長さは4m強。素材は綿や絹、麻などが一般的です。
男帯といえば角帯、というくらい一番よく使われる帯でフォーマルな場にも締めていけます。
ちなみに角帯によく見る献上柄ですが、献上とは安土桃山時代から江戸時代にかけて福岡の地を納めた黒田長政が、 幕府への献上品として博多織を選んだことが由来となっています。
献上柄には独鈷(とっこ、どっこ)、花皿(はなざら)、親子縞(おやこじま)、孝行縞(こうこうじま)という4種類の柄が配されており、写真の帯の献上柄では、両側の縞が親子縞(太い縞"親"が細い縞"子"を挟んでいて親が子を守るという意味)、真ん中の縞が孝行縞(細い縞""が太い縞""を挟んでいて子が親を慕うという意味)左側の柄は独鈷(仏具の一つで手で握ることができる金属製の細長い棒)、右側の柄は花皿(仏具の一つで仏の供養をするときに華を散布する飾りのついた皿)を表しています。
兵児帯とは巾広(約75cmもしくは50cm)の縮緬地の生地をしごいて締める帯です。
柔らかく締めた際に体に負担がかからないため、普段着の帯として愛用されますが、あくまで普段着用の帯ですのでフォーマルな場には適しません。
締めやすくまた体への締めつけの負担が少ないので最近は子供が浴衣を着るときなどにも用いられるようになり、現在では女性が締めることも多くなりました。
ちなみに兵児とは鹿児島地方の青年の呼び名のことで幕末、薩摩藩士が洋装でも日本刀を腰に差せるようしごき帯を締め帯刀したことが名前の由来です。
三尺帯は、角帯を簡略化した帯で、柔らかな生地を使い、幅細に短く仕立てています。
長さが三尺しかないため、通常の角帯のように手に折り返しをつくらず、一重に締め、駒結びなどで結ぶのが一般的です。
体に触れる部分を最小限にし、締めつけも少ないので、体への負担が少なく普段着の帯として使われます。
また女性の帯の項でもご紹介したように男帯にも踊り用の帯があり女性ものと同じように金彩織、吉原つなぎなど色、柄が大胆なものが多いです。
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