舞傘の豆知識



舞傘


【舞傘とは】


日本舞踊や歌舞伎に欠かせない小道具です。

舞踊用の傘を舞傘と呼び、天井は絹張りか紙張りで、主軸となる柄の部分と骨の部分は竹でできており、柄の部分は持ち運び時や収納時に便利な様に『2本つなぎ』となっており分割が可能です。

傘の内側の骨は、黄・水色・紫・赤などの飾り糸で彩られており、開くと舞台に花が咲いたように美しく映えます。

絹張りの傘は絹傘と呼び、軽く踊りやすく作られています。

絹傘の天井は、絹(羽二重)でできており、透明感があり、踊り手にとっては透けることにより相手方(二人踊りの場合)の様子を覗いながら舞うことができ、観客側からすれは、舞い手を透かして見ることができるように作られたのがそもそもの始まりだそうです。

紙張りの傘は天井は和紙でできています。

絹傘よりも小ぶりです。民踊で群舞に使ったりよさこい、お稽古などに使用されます。
また、踊りのほか和服を着た時の日傘として、また和雑貨などのお店や旅館のインテリア、写真撮影用の小道具などにご利用いただけます。

舞傘の天井には紫、赤、緑、水など無地のもの、『助六』と呼ぶ紫地に白く輪状に染め抜きしているもの、天井の中心(頭)部と天井の端(軒)部分が、紫や黒、ピンクなどでぼかしてあるぼかしのもの、渦巻き柄のものや桜の花が描かれたものなど多くの種類があります。


【和傘について】

・和傘造りの工程

踊り用に使用する和傘はその動きが複雑で、完成させるまでに30以上もの工程があり、その工程は

1本の竹を数十本に削り出しそれを針と糸を使って一本ずつ繋いでいく 「骨組み作業」
開閉されても破れず、シワにならないように紙を張る 「和紙張り」
骨の上に漆を引く 「漆塗り」
紙に絶妙な量の油を塗り雨漏りを防ぐ 「仕上げ」

という4工程に大別できます。

昔は十数人の職人で分業していましたが、職人の激減とともに、その仕組みは失われてしまいました。

そのため、大抵の場合、材料の仕入れから製品の仕上げまでを一人が一貫して行い、完成までには約2ヵ月を要します。

和傘は主に、岐阜、金沢、京都で作られていますが職人の激減で需要と供給が追い付かず今は外国製の和傘が増えました。

和傘には蛇の目傘、番傘、野点の傘があります。また傘は扇子と同じくらい踊りに欠かせない小道具の一つです。


【舞傘の色・柄について】

紙舞傘

踊りでは実用性のある番傘と違い、ピンク、ブルー、黄緑などカラフルなものを使います。

カラフルな傘は、踊りの舞台で華やかに演出する小道具として活躍し、舞台にぱっと花が咲いたようできれいです。

ただし、カラフルな傘は新舞踊や民踊、大衆演劇に限り使用され、日本舞踊(古典)の舞台では用いられず日本舞踊では曲によって傘の色はほぼ決まっています。


【主な演目と傘の色】

「雨の五郎(あめのごろう)」 黒の蛇の目傘

蛇の目傘


「鷺娘(さぎむすめ)」 黒のぼかし傘

ぼかし傘


「助六(すけろく)」 紫もしくは紺の蛇の目傘

助六



民踊(郷土芸能)でも曲によって決まった傘が使われます。



「因幡の傘踊り(いなばのかさおどり)」 しゃんしゃん傘(鳥取傘)

しゃんしゃん傘


「八木節」 白と赤の渦巻き、もしくは黄色と赤の渦巻きの番傘・紙傘

八木節
 


writer:舞扇・舞扇子、格安品から高級品まで 舞扇子販売・通販の ODORI Company(大阪)

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